津軽路の旅
第25回 津軽三味線全日本金木大会。津軽三味線発祥の地、金木で行われるこの大会の節目の年に今回初参加(奏者じゃなくて、見てるだけ~笑)して来ました。さて、大会は音響も、座る椅子、位置も皆んな同じ環境の中、次々と津軽三味線を奏でる選手(奏者)の皆さん。誰一人として、同じ三味線は無し。同じ曲でもこんなにも違うのか…。津軽を感じながら弾く人、テクニックを魅せる人、思いが音に出る人、それぞれの津軽三味線を存分に端能しました。個人・一般の部 B級に黒澤会の三浦幸人君が出場。優勝は逃したものの入賞を果たし、大絛和雄賞を獲得しました。幸人君、お疲れ様でした。来年こそは優勝だね!
団体・一般の部 Aグループには黒澤会16名が参加。津軽小原節は三味線オーケストラのように聴こえました。黒澤会とは護国寺や被災地ツアーなどでも一緒に演奏している間柄です。自ら被災しながらもこの二年のがんばりを見ているだけに胸が熱くなりました。
津軽の方々にしてみれば、昔は「津軽人でもないのに津軽三味線のどこが解るのか」という時代があったかと思いますが、これほど日本中に浸透して、いや海外まで広く伝わっている昨今、今や津軽三味線はひとつの音楽のカテゴリーになったと実感しています。しかしながら、その津軽の心を、始祖を含め人を、風を、土地を、季節を、文化を感じながら弾く人は極めて少ないのではないでしょうか。審査員の澤田勝仁さんが、「あまりトッピングしないシンプルなかけそば」的な津軽三味線を弾いて欲しいと講評で話されていましたが、その心は如何に津軽を感じて弾くかが根底にあるかだと思いました。我が天地人の黒澤博幸師匠は、岩手南部人でありながら、始祖を敬い、その土地を愛しながら、つまり津軽を感じて弾いて来たのだなあとあらためて思いました。あらためて、天地人として仁太坊賞を三年連続で獲得した黒澤博幸という津軽三味線奏者の凄さを垣間見ました。そのくらいA級で優勝することは、よほどの覚悟と精進が必要とされますね。今回の優勝者は10年目にしての栄冠だったそうです。このトーナメント戦は見てる側は最高にワクワクしましたが、やる側はそれはそれは大変です(笑)。ですが、あの栄冠は最高に気持ちいいだろうなあと勝手に納得(笑)。あぁ~シビレました!黒澤博幸師匠はあの感覚を忘れてはいませんね。だから、一発勝負に強い!まだまだ書きたいことはたくさんありますが、、、、、書き足りない(笑)。
さあ、今回の私の津軽の旅を今後の天地人の活動に活かして生きたいと思います。実は私の祖母は津軽黒石生まれ。私の内にも四分の一の津軽人の血があります。更なる和洋の音の調和を求めながら、圧倒的なオリジナルを作り、天地人の音を奏でていきます。六月には秋田市で10周年記念のディナーライブがあります。新しい二人の天地人をお見せしますので、お楽しみに!天地人 大間ジロー